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「ミニ情報コーナー」 No246【11月号】

- 香木家だより

今回は「団扇(うちわ)と扇子(せんす)の違い」をご紹介します

季節はもう秋ですが、夏にお世話になった団扇と扇子の違いを調べてみました。

「団扇」
団扇(うちわ)の起源は古代エジプトといわれ、飛鳥時代に中国から日本へ伝わりました。
当時は団扇ではなく翳(さしば)と呼ばれていました。
風を起こす以外にも以下のような用途があったそうです。

・身分の高い人が、自らの威厳を出すために顔を隠すための道具
・悪い気をはらうための道具
・虫を追い払うための道具

この3つ目の用途が、「虫を追い払う翳」という言葉が「虫を打つ羽」という言葉に変わり、短く省略されて「打ち羽(うちは)」になり、その後「団扇」になったそうです。

「扇子」
扇子(せんす)は平安時代に日本で団扇を改良して生まれました。
扇子は当初「檜扇ひおうぎ」と呼ばれ、風を起こす以外に・神事や儀式の道具・茶道や舞踊での小道具としても使われました。
扇子は小さく折りたためることができるので、持ち歩くときにも便利でした。
また、扇子は17世紀にパリの上流階級の女性のあいだで流行しました。
団扇は外国から日本に伝わり、扇子は日本から外国に伝わっていったものなのです。